小麦・卵・乳・大豆・白砂糖なしのグルテンフリースイーツとはほど遠い、
バターや白砂糖もたっぷりのケーキですが
私が子供の頃から愛読していた料理本の著者である、ホルトハウス房子さんのお店
「ハウスオブフレーバーズ」
が鎌倉山にあると知ったのは数年前。
(愛読していた「私のおもてなし料理」)
いつか行きたいなぁと思いつつも
なんとケーキと紅茶orコーヒーで¥2700というセレブ価格
(ホールは大が¥15000、小でも¥6000)
当時の私にはカフェでそんなにお金を使うという感覚はなく
渋っているうちに、今度は小麦や卵が食べれなくなってしまいました。
自分でお店を出し、経営や物作りをしているうちに
お金に対する価値観も変わってきました。
ほとんどの場合では
高いものには高い理由が、安いものには安い理由があるのです。
大量生産されている安い原材料は、
コストを抑える為に人の手より機械を使っていたり
機械ならまだしも化学薬品を使っていたり
日持ちや色持ち、安定性などのために添加物を使っていたり
全部が全部そうではありませんが
美味しさと健康と自然環境を損なうようなものが多いような気がします。
私は私生活でもお店でも100%徹底しているなんとか主義!
では決してありませんが、選んだり意識したり気がついたりはする方です。
前置きが長くなっちゃいましたが
、
とにかく小麦・卵アレルギーで低血糖で副腎疲労で糖質が良くなかろうが
一度は食べてみたかった、来てみたかったハウスオブフレーバーズに行ってきました!
食べログやホームページやブログなどでお勉強済みだったので予備知識はありましたが
鎌倉山が見渡せるこのゆったりとした空間。
お店を作るためにとりあえず仕入れた安物
というようなものはなくて全てが上質で素材の良い本物。
皮の椅子
大理石のベンチ
クッションにさりげなくおかれたベル(呼び鈴)
ナプキン
シルバーウェア
食器
などなど
かと言って気合いが入り過ぎて緊張感が漂うとかイヤミな感じがするとかは一切なし。
それはきっと
鎌倉山で高級カフェやるから張り切って高級品揃えた!
のではなく
ホルトハウスさんが普通にいつも使ってたり好きなものなんだろうな、と思うから。
メニューは
チーズケーキorチョコレートケーキ
紅茶orコーヒー
2人だったのでそれぞれひとつづつ頼みました。
3組しか入れない店内(店というよりもはや家でしたが)には
雨の平日ということもあり他にはお客さんはいませんでした。
(帰り際には3組入っていましたが)
サービスの方も必要な時以外は奥に引っ込んでいるので
完全貸し切り状態!贅沢〜〜
思う存分店内うろうろ見て回り、写真もたくさん撮りました!
最後まで本物か偽物かわからなかったディスプレイのケーキ
ほんものの¥15000のケーキをこんなふうに置きっぱなしにするだろうか、、
(ここからカットしてサーブしてる気配はなし)
チーズケーキの次の目玉
チョコレートケーキ
いたってシンプルだけど存在感がすごい
のはそれぞれのケーキがのっているお皿の雰囲気もあるかも
スノーボールその他クッキーもこのお値段!
ただ、いくら高くてもこのお店
売ろうとしてる、儲けようとしてる、雰囲気はゼロ
「お好きならどうぞ」といった空気が流れていました。
以前ある方に
「かおりさんのフルーツケーキの方がここのバックルケーキより美味しかったわ」
と褒められた(というくだりを書かずにいられずスミマセン)
噂のアプリコットバックルケーキ
その時によりブルーベリーだったりフルーツが変わるようです。
18cm角で¥4200
その他クリスマス用のフルーツケーキは
トラディショナルに真っ赤や緑のフルーツも
最近ではこういうの敬遠する人も多いけど(色すごいしおいしくないし)
伝統にこだわっているんだろうなぁ
伝統を大事にするスタイルは私は案外好きです。
そうこうしているうちにケーキが運ばれてきました!
待ちに待ったこの瞬間!!!
噂のチーズケーキは切り口も美しく、断面は2層になっています。
上がサワークリーム、下がクリームチーズの層
クラストはグラハムビスケットを砕いてシナモンを効かせた生地
写真で見る通り黄金色でなんともリッチです。
食べる前から濃厚なチーズの香りが漂います。
食器はディオールの金虎!
チョコレートケーキの方はたっっぷりのホイップが添えられていました。
つやつやのグラサージュと金縁の食器(こちらはノリタケ)が何とも言えない高級感。
チーズケーキとコーヒー
チョコケーキと紅茶
なのか
チーズケーキと紅茶
チョコケーキとコーヒー
なのかしばし議論。
食器のマッチングからするとチーズx紅茶のようです。
が
知っていましたか?クリームチーズのあとのコーヒーの美味しさを!
クリームチーズのあと味のコクが残っている口のなかに
コーヒーが混ざった瞬間の至福の味を!
単体で味わう美味しさとは違う重なった別世界の味があるんです!!
逆光だったので別アングルからも
紅茶はポットでサーブされて、ティーコゼー付きでテーブルにセットしてくれました。
2杯分くらいありました。
コーヒーはおかわりができます。
とのことでしたが1杯だけおかわりできるのか何回でもできるのかさすがに聞けず。
お上品に1回だけのおかわりで我慢しました。
というのも、ケーキのボリュームがすごいので2杯づつ飲んでもまだケーキがあるのです!
予想の味が既にかなりのハイレベルだったため
チーズケーキは全く予想通りのお味。
この上なく滑らかクリーミーでコクがあります。
「日本一のチーズケーキ」と言われて食べても
異論を唱える人はほとんどいないんじゃないかと思いました。
ケーキはそうでもないのですが、クラストがかなり甘く
白砂糖を食べていない私にはグラニュー糖のじゃりじゃり感が最後の方はくどかったですが。
三角に切った先っぽの方から食べると、最後にクラスト部分が多く残り
割合がおかしくなるので、最初からサイドのクラストを崩しつつ食べるのが◎です。
「完璧な日本一のチーズケーキ」
にただひとつだけ言うことがあるとしたら
クラストの直角に曲がった部分 ↓ここ
ここに生地がたまっていて分厚くなっているので
こんなお上品な繊細な食器とフォークで食べているのに、
フォークで割る時に「カチン!」と鳴らないかハラハラしました。
それくらいバターと砂糖でしっかりと固めてありました。
チョコレートケーキはチーズケーキより期待が低かったせいか
食べた瞬間「なんじゃこれ、美味しい〜〜〜」
となりました!
重くもなく軽くもなくしっとりと食べ応えのある生地
苦くもなく甘くもなくほどよい上品なチョコレートクリーム
ホイップクリームは無糖ではなく微糖
もちろんほんもののコクのある動物性の美味しいクリーム
ケーキに対しての量もちょうど良くたっぷり添えられているのがさすが!
(絶対足りなくなるよー!と最初から食いしん坊全開の私でしたが最後の一口分までぴったりクリームがありました!)
がしかしこれも食べ進めるにつれ、最後の方がかなり甘く感じられました。
恐るべし白砂糖、、、
食べ終わる頃にはドキドキ動悸がしてきましたが
それは覚悟の上でのことです。
チョコレートケーキの方は、言ってしまえば作れそうな味。
チーズケーキの方は原料にこだわっているそうなので
同じクリームチーズ、同じサワークリームを探すのがまず大変そう。
店内でも展示されていた彼女のお菓子の本に両方ともレシピが載っているのですが
家で作ろうとする人ってどれくらいいるのでしょうね?
最近よく思うのは
「家でレシピを手に入れて作れば安上がり!」
という考えも悪くはないのですが
いわばブランド品のコピーを安く作ってもらったりする感覚?
コピーでも偽物でも大満足の人もいるしそれはそれでいいのですが
レシピやデザインをそっくりそのままコピーしても真似のできない
その場の空間とか空気とか
本物を手に入れた時の喜びとか
その物に値する金額を払って得られる満足感とか
そこのお店へ出かける時のわくわくとか
そういう経験を全てひっくるめての
「買物」とか「食事」だなと
だから1万円でも高くないと感じることもあるし
1000円でも高かったと感じることもある。
写真だけずらずら並べてサクっと投稿しようと思ったら
思い入れが強かったので長くなっちゃいました。
西鎌倉の駅から歩いたのですが、鎌倉山の景色もきれいで
徒歩で行くのもおすすめです。
ここのお店にはまた何かの機会に来たいなと思いました。
たまに別メニューが出ることもあるようなので2回目はそんなのを狙ってもいいかも。
栗好きとしては年に一度?のマロンシャンティリー会というのが気になっていますが、、
こちらはさらにプラス金額で¥3000
金銭感覚がだんだん狂ってきますね。
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