2014/06/10

小麦・卵・乳・大豆・白砂糖なしケーキの試作色々

6月に入り早速色々な試作をしています。まだまだ作りたいものはいっっっぱいあるのですが!最初にとりかかったのはホールケーキのラインアップ。

ざっと思いついたところでラインアップに入れたいのは

バナナココナツケーキ
チョコレートケーキ(デビルスフードケーキ)
キャロットケーキ
ボストンクリームパイ
レッド(ピンク)ベルベットケーキ

中でも大好きなキャロットケーキは是非ともグルテンフリーヴィーガンで作りたい!ノーマルなキャロットケーキでさえ、日本ではまだまだ美味しいのを食べられるところは少ない気がします。


上に飾るキャロットは本物にんじんを素焚糖シロップで煮たものです。葉っぱはベランダにあったカモミールをちぎってみたらぴったり!ディルでもいいですね〜 カモミールはいまいち大きく育ってないので、店舗開設までにカモミールかディルを頑張って栽培しなきゃ。

キャロットケーキ、にするかキャロットココナツケーキ、にするか迷い「何でもココナツじゃない方がいいかなぁ」と思いつつもココナツフロスティングをのせてみました。そしてトップにもココナツファインをのせて「ココナツ入ってるよ!」の主張も。

トップに飾るものはただの見た目の為だけでなく、「中にこの具材が隠れていますよ」というヒントでもある事が多いのです。基本的には中身と全くかけ離れた食材をビジュアルのためだけにトップやサイドにお飾りだけに使うことはしません。


こちらはボストンクリームパイ。パイと言ってもケーキです。アメリカではドーナツのフレーバーでよく見かけると思いますが中身はカスタード、生地は卵黄たっぷりのイエローケーキ、トップはチョコレートグレーズです。このボストンクリームはもちろん卵・乳不使用。

じゃあ何を使うの!?ってここで大活躍するのはナッツです。生地はナッツ粉入りでしっとり感とコクを出したグルテンフリーヴィーガンイエローケーキ。カスタードはナッツミルクで卵と乳のコクを出し米粉で粘り気を出したナッツミルクカスタード。トップはカカオから手作りのチョコレートグレーズ。これまた「ナッツを使っています」のヒントで飾りにはナッツを散らしました。とは言え、「ナッツケーキ」ではなくてあくまで「ボストンクリームパイ」をグルテンフリーヴィーガンでやるためにナッツを使いました。という事なので「ナッツの風味たっぷり!!」という感じではありません。


レッドベルベットは色を出すために大量の赤色色素を使わなければならないので、作るつもりはなかったのですがビーツも余っていたしなんとなくビーツだけでできないかな?と挑戦してみました。過去数回トライした時は全滅で生地は赤どころか茶色になってしまったのですが、今回は材料も違うしひょっとしたら??という気持ちがあったのですが、

焼いてみるとやっぱりビーツのビビッドなピンクは残らずに茶色のケーキになりました。とは言ってもビーツが入らないケーキよりも生地がしっとりしていて美味しい!これはこれで使えるんじゃないかな?と色を諦めて「ビーツケーキ」にするか天然色素の赤を使ってほんのり赤色(ピンク色?)のピンクベルベットケーキに挑戦するか、、、

天然の色素とは言え、やはり大量に使うのはなんだか気がひけるのです。以前は職場でたくさん使っていましたが「天然だからいくら食べても安全!」とは正直思えませんでした。それに味は決して美味しいものではなく、「入れたら美味しくなる」ものならどんどんプラスしたいですが「入れない方が美味しい」ものの場合は使うのをためらいます。使うとしたら、味に影響が出ないギリギリの微量のみ、という事で真っ赤なケーキにはならないと思います。


ココナツフロスティングは、ココナツオイル100%で作るとかなり重たくなり食感も冷やすとガチッガチになるのでギリギリまで水分を加えてふんわり感を出しました。とは言え冷やすとフロスティングがカチっと固まります。常温では逆に溶けてくるのでちょうど良い固さで提供するのがかなり難しいです。

この「ロゼッタ」薔薇の絞りがやりたかったのはウェディングケーキやバービーケーキに使おう!という前提なので、そういう特殊なパーティーケーキの時にはカチカチに固まるくらいの方が崩れ難く配送にも耐えられて良いのでは?と思っています。

それに冷蔵庫から出してすぐに切り分けて食べるという事も考え難く、しばらく常温(恐らく家庭よりは安定した温度の室内)に飾った後に切り分けて食べる事が考えられるのでむしろパーティー向きかなぁという気がします。

逆に店舗で販売してしまうと、たとえ注意書きを入れてもきっと冷蔵で冷え冷えカチカチの状態で食べてしまう人が絶対にいるので「なんだこれ、カチカチでおいしくない!」と思われてしまうのが怖いから店舗販売はなしにした方が良いかもしれません。バタークリームもそうですが、冷えてカチカチの状態と常温でクリーム状の時では全く味が変わります。


それぞれのケーキの断面図、、、


カスタードの量をもう少し入れたいな、という感じですがあまり固いクリームにしてしまうと美味しくないし、柔らかいとあまり量が入らない、ケーキがスライドしてずれる、という欠点があるのでそこを検討中です。


思ったよりもスパイス系の香りや味が好きな人が多いので、これは私好みにがっつりスパイスを効かせた生地にしようと思います。にんじんとくるみがざくざく入り大好きな生地です。ケーキになるとにんじんの味はほとんどしないので子供でもにんじん嫌いでも食べられるケーキだと思います。にんじんは手で大きめにすりおろしにしないと美味しくないので、大量生産はできません。機械ですりおろしたにんじんでは絶対美味しくできません!

このケーキも、フロスティングがガチガチよりは常温が美味しいので、、そこが一番難しいところですがお客さんの方で固さのコントロールをしてジャストなタイミングで食べるのが難しいと思うのでココナツフロスティングではなく柔らかいクリームにしようかなと思います。本来は絶対フロスティングなんですけどね、、

あ、もうひとつ!フロスティングの柔らかさを保つ方法としては砂糖を大量に使う事!アメリカのケーキが激甘なのはこのためです。フロスティングが固まってもある程度クリーミーなのはお砂糖の保水力にあります。私は通常のものとは比べ物にならないくらい砂糖控え目で作りたいのでそこは砂糖に頼れません。添加物も使いたくないです。ということはどこかで妥協しないといけなくなってきますね、、、

ただ、経験上どんなにお客さんに「こうやって食べてくださいね」と説明してもそれを聞いて実行してくれる人はほんの数%な気がします。なので食べ方を指示して販売するのは難しいような気がします。


右のビーツケーキの方は断面茶色です。真ん中は本当はラズベリー入れたかったのですがなんせ試作なので冷蔵庫にあったブルーベリーソースを使いました。見事にpHバランスが悪く反応してグレーになっちゃいましたがとりあえずイメージということで、、




ベースはどれも同じ生地なのですが、入る食材によっては食感など大きく変わってくるのも米粉を使ったグルテンフリーケーキならではです。小麦と卵のケーキの方が食感は安定している気がしますが、米粉の場合は使った具材の水分量などで一気に別物になる可能性があるのです。

個人的ににんじんやビーツの水分が入ったものは米粉ケーキにはかなり合っているのでは?と思いました。純粋な水分(水、ミルクなど)が入るよりは団子っぽくなりにくいようです。

もうひとつ大好きな生地、ズッキーニケーキ(ブレッド)も作ってみたいのですがズッキーニはにんじんなどに比べるとかなり水分量が多くべちゃっとしそうな気もします、、もう少し調子の良い時に今度挑戦してみようかなと思います!

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