2014/07/02

Coconut Dreamの目指すところ・コンセプトの元

Coconut Dreamを立ち上げる時に酔っぱらった勢いで「やりたいこと」を書いたメモをずっとキッチンの横にぼろぼろになったまま保管していました。ぼろぼろと言っても、書いたのは2月くらいだと思いますが。何度も読み返しては人に見られないようにくしゃっと丸めてしまってたのでそろそろ読めなくなるかも、何かに書き写そうかな。と思っていたのですがせっかくなので記録の意味も込めてここに書いちゃおう!と思いました。

えらそうな事書いてますが、、酔っぱらいという事で多めに見てください。でも酔っぱらった時って「恥ずかしい」「できっこない」「やめとこうかな」とかそういう考えを抜きで大胆になれるので意外と本音が出たりします。「〜〜〜したい」という形式ではなくてあえて「〜〜〜する!やる!」と言い切っています。〜〜したいは所詮夢物語。〜〜する!と書けば「やる事リスト」になるからやるしかない!

ということでCoconut Dreamの目指すところ

1、小麦、卵、乳、白砂糖、大豆フリーで、アレルギーのある人でも安心して食べられるスイーツやパンをつくる
2、国産材料や貧しい国の食材(大量生産ではなく個人の農家さんなどが丁寧に作っているもの)を使い、その食材の良さも広める
3、赤ちゃんから老人まで誰でも食べられるものをつくる
4、エコで環境にもやさしい(簡易包装、エコな材料、包材など)
5、美味しくて安心で、特別な日だけではなく毎日の生活に登場できる商品をつくる
6、自分だけでなく、食べた人、材料の生産者、関わった人みんなが豊かになれる
7、アレルギーや病気持ちなどの特定の人達以外にも、みんなに愛される商品をつくる
8、安全な食べ物、健康になれる食べ物、食べ方の情報などを商品を通して広める(食育)
9、おやつ、お菓子を食べる罪悪感をなくす(ヘルシーなおやつ)
10、味、見た目、名前、食感、香りなど五感が楽しめるものをつくる

今読めばそこまで大それた感じもしないのですが、その時はまだひとつもケーキのレシピなんか出来上がっていなくて、「美味しい」ケーキのひとつも作れるかわかりませんでした。アレルギーのない人が食べても普通に美味しい!って言ってくれるものを作るなんて、、夢の夢だなぁなんて思っていたので、マフィンもクッキーも、もちろんベーグルやシナモンロールも作れるなんてまっっっったく想像もしていませんでした。尊敬しているアメリカのベーカリーBabycakes (gluten free, vegan, refined sugar free)もはじめはたったひとつのカップケーキのレシピだけでお店をオープンしたとか、、なので1〜3つレパートリーがあれば十分かなぁなんて思っていたのです。

基本的に「自分がこうだったら嬉しいな」という事の延長でしか考えていません。自己満足と言えばそうですけど、自分が嬉しい、楽しい、満足!と思えていなかったらそこから良いものは生まれてこないと思うので。

お店のコンセプトを考える時にいくつか浮かぶキーワードがあるのですが、一体何が一番大切なんだろう?何を一番強く伝えていきたいのか?多分順番にするとこんな感じです。

安全(体に害のある添加物等使わない)
安心・食べれる(アレルゲンフリー)
美味しい
見た目が良い
アメリカンテイスト
他にない(オリジナリティー)

美味しさが一番に来るのなら、使わざるを得ない添加物もあるかもしれない、、もちろんパティシエとしては美味しいものを作るのは大前提ですが、その前に安全・安心というのを大切にしようと思います。安全・安心な材料を使って、美味しくて見た目も良くてアメリカンテイストでオリジナルな商品を作ろう!という感じです。というのも、アレルゲンフリーのケーキは添加物が使われている事がとても多いのです!これはみなさんあまり知らない(気付かない)のではないでしょうか、、、「食べられる」という事実が嬉しくて、添加物の事まで気がまわらないというか。個人的にはアレルギーを持っている人は免疫が弱いので添加物にも弱いと思っています。だからアレルゲンを除去するのはもちろん、できるだけ添加物や化学物質も摂らない方が良いはずです。

当たり前に聞こえる「美味しい」ですが、これはかなり意識しています。「食べれる」だけでなく「美味しい」が絶対に大事だと考えた理由は(そりゃ、誰でも美味しい方がいいのは当たり前ですが)アレルゲンフリーのケーキはあまり美味しくないけどまぁこれくらいでしょうがない、というレベルのものがほとんどなんじゃないかと思ったからです。食べれない人からしたら、食べれるだけで感激!まぁまぁ美味しかったら大満足!ですが、他のケーキも食べれる人からしたら、わざわざそっちのケーキをチョイスする事はないと思います。ということは、、パーティーの時、誕生日の時、アレルゲンフリーのケーキをひとつとと普通の卵や生クリームのケーキをひとつ、ふたつのケーキが用意されることが多いのではないかと思います。

アレルギー持ちの子は、もうひとつのケーキを見て「いいなぁ、こっちの方が美味しそうだな。でも僕は食べられないや、しょうがない」と我慢する事になります。アレルギーのない子は、もうひとつのケーキを見て「かわいそうだなぁ、こんなケーキしか食べられないのか。僕はこっちが食べられて良かった!」と思うのではないでしょうか?私は根っからの食いしん坊なので、「自分が永遠に食べられないとっても美味しいものを他の人は食べてる」なんて状況我慢できません!!だったら対策はひとつ、他の人が食べてるものより美味しいものを作ればいい!

という事で、「同じくらい美味しいもの」というよりはむしろ「普通のものよりもっと美味しいもの、もっと見た目も良いもの」を作れれば今までみじめな思いをしてじっと我慢してきた子達は胸を張って喜べるんじゃないかなぁと思いました。その夢を味わってもらいたい!!最初は実は、自分だけこそこそ作って食べれて自己満足できたらそれでいい。職業にしなくても、仕事は飲食じゃない事をやってもいい。と思っていたのですが、自分は頑張ればアレルゲンフリーのケーキが作れる。だけど世の中には頑張っても作れない人も多いのではないかな?だとしたら自分が作れる、という特技を使ってみんなに喜んでもらってこの夢を分かち合えたら嬉しいな!と思うようになりました。

さらに作る立場としては、色々な(普通の)材料を使ってお菓子を作れるパティシエを「いいなぁ、制限がなく美味しいものが作れて羨ましいなぁ」と思いながら自分は限られた材料で地味なお菓子をしょうがなく作るのではなく、「制限はあるけどもっともっとやりがいもあり美味しくてきれいなものが作れるよ!!」と堂々とお菓子を作りたい!普通のパティシエの道を諦めてこそこそアレルゲンフリーのお菓子を作るパティシエになるのではなくて、制限された材料から次々に夢のようなお菓子を作り出す新しいジャンルのパティシエになろう!と思いました。「パティシエなのに卵や小麦が食べれなくなってかわいそう」とは思わさせない!!という気持ちがあります。色々なものが食べられなくなって、まるで人生の終わりみたいに「そんな人生楽しい?」とか「何を食べるの?」とか「私だったらありえない!〜〜食べれない人生なんて信じられない!」とか色々言われましたが、その時に感じた悔しさは忘れられず、今美味しいものを作ろう!という気持ちのバネになっています。「楽しいし食べるものいっぱいあるし美味しいし最高!」と答えたい。言葉なくうつむいて涙がこぼれるこの敗北感、、、ちょっとオーバーな感じですけど、食いしん坊で食べ物大好きで食に囲まれて生きてきた私にとっては大げさじゃなく大きな悔しさと大きな決意を感じました。

ふと、右手を怪我して左手しか使えなくなったピアニストの事を思い出しました。はじめて「左手だけの為にかかれたピアノ曲」を聞いた時にあまりにすごくて両手のために書いた曲との違いがほとんどわからない程で衝撃を受けました。演奏しているところを見なかったら、楽譜を見なかったらほとんどの人は片手だけで弾いている演奏だとは思わないでしょう。でも世の中にはそんな曲があり、そんな曲を弾いているピアニストもいます。

Coconut Dreamが目指すところ、コンセプトとなっている気持ちを少し書いてみましたが、目指すところは「楽しいし食べるものいっぱいあるし美味しいし最高!」をみ〜〜〜〜んなに感じてもらう事です!!

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